第25回-社会専門114

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問題114 グループワークの作業期における援助者の役割に関する次の記述のうち, 適切なものを1つ選びなさい。
1 プログラム活動を順調に進めていくことが必要な時期であることから, できるだけ具体的な指示を出しながら, グループ全体の力量を高める。
2 サブグループができた場合には, グループ全体の仲間意識の構築やグループ運営に良い影響を与えるかどうかを見極めて対応する。
3 メンバー同士の衝突や摩擦が起こると, グループ活動による効果が得られなくなるので, できるだけ事前に回避するように働きかける。
4 孤立するメンバーが現れたときには, 仲間意識を高めるチャンスとして, そのメンバーに個別にアプローチするよりも, 対応はグループの主体性にゆだねる。
5 メンバー同士の交流が深まった時期なので, グループ内の役割分担をいったん解消して, メンバーのグループからの自立を促すように働きかける。

グループワークに関する問題です。比較的基本の問題なので解けた人がおおかったんじゃないかな。グループワークは, 準備期, 開始期, 作業期, 終結期という過程を経て展開していきます。

選択肢1 誤り。これは準備期の説明ではないでしょうか。作業期ではメンバーの主体的な動きを重視し, グループの相互作用を高めるためにもグループワーカーは側面的なサポートをしていきます。

選択肢2正答。大きなグループの中には, インフォーマルなサブグループができることがあります。これらのサブグループは本来であれば自由なものであり, 歓迎すべきものですが, 一部の人を阻害するなど, グループの運営に悪い影響がある場合にはなんらかの介入が必要になる場合もあります。

選択肢3 誤り。葛藤には, 手段的葛藤情緒的葛藤があります。後者については互いに傷つけあう可能性もあるので適切な介入が必要ですが, 前者はグループの発達に無くてはならないものです。情緒的葛藤に発展しないとうに適宜介入しつつ話し合いを重ねていく必要があります。

選択肢4 誤り。グループの主体性に任せるという意味ではこれが正解に思えそうですが, 「孤立するメンバーが生まれた」こともある意味で主体性に任せた結果と考えれば, なんらかの介入が必要だと思います。

選択肢5 誤り。これは終結期の説明ですねー。作業期は, それぞれが役割を果たすことでそれを本人のエンパワメントにつなげていく時期だと思います。

さて今日もあと一問!

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