第25回-社会専門122

Pocket

問題122 コトラー (Kotler, P.) らが提唱する「ソーシャル・マーケティング」という考え方について, 正しいものを1つ選びなさい。
1 ターゲット及び社会に便益をもたらすターゲットの行動に対して影響を与えるため, 価値を創造し, 伝達, 流通させるというマーケティングの原理, 手法を適用するプロセスである。
2 消費者による選択や顧客志向という考え方を, あまり重要視しない。
3 援助が必要なターゲットについて, 細分化せず, 同一の性格を有した, 同一の集団ととらえることが特徴である。
4 社会問題の解決について, 企業に対して社会貢献や社会的責任を求める一方, 製品やサービスを開発, 供給することは期待していない。
5 マーケティングミックス戦略の順序として, Promotion (プロモーション) が最初に決定され, 次いでProduct (製品) , Price (価格) , Place (流通) の順番で決定される。

これもその他の科目ではあまり聞き慣れない言葉ですね。ソーシャルマーケティングとは, 企業の経済的利益と社会にとっての利益のバランスを取りながら展開され, 社会全体の福祉を高めつつ, 企業としての利益も追求するマーケティング活動のことを言います。

選択肢1 正答。コトラーは, それまでの経営者の利益重視のマーケティングから, 社会全体の利益に繋がるマーケティングにパラダイム・シフトすることで, マーケティング概念の拡張を目指しました。

選択肢2 誤り。むしろ消費者による選択や顧客志向を重視するものです。

選択肢3 誤り。コトラーはソーシャルマーケティングのために, 市場細分化にとって援助が必要なターゲットを決定しようとしました。市場細分化とは, 市場を特性 やニーズ などが類似する消費者 を細かくグループ分けしつつ市場に介入していく方法です。

選択肢4 誤り。製品やサービスを開発供給することで, 社会問題を解決しようとするのが, ソーシャルマーケティングの役割の一つです。

選択肢5 誤り。マーケティング・ミックスの4つのPとは, 製品(Product), 価格(Price), 流通(Place), プロモーション(Promotion)です。販売促進にあたるプロモーションは, 最初の3つが決まらないと決定しようがないですよね。

この科目は7問なので, 3問, 2問, 2問のペースでやることにしよっと。

カテゴリー: 第25回社会専門科目, 福祉サービスの組織と経営 パーマリンク