第25回-社会専門140

Pocket

問題140 児童福祉法に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 児童福祉法は, 親からの児童虐待の定義を規定している。
2 児童福祉法は, 保護者とは親権者であると規定している。
3 児童福祉法は, 障害のある子どもへの施策に関し, 施設入所と特別児童扶養手当について規定している。
4 児童福祉法は, 保育士の資格について規定している。
5 児童福祉法には, 児童の権利に関する条約の批准後に「児童の最善の利益」の文言が追加された。

児童福祉法に関する問題です。結構基本的な問題なのでしっかり振り返っておきたいところです。

選択肢1 誤り。児童虐待の定義は, 児童虐待防止法に定義されています。第2条を抜粋します。
第二条 この法律において, 「児童虐待」とは, 保護者(親権を行う者, 未成年後見人その他の者で, 児童を現に監護するもの)がその監護する児童(十八歳に満たない者)について行う次に掲げる行為をいう。
一 児童の身体に外傷が生じ, 又は生じるおそれのある暴行を加えること。 →身体的虐待
二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。性的虐待
三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置, 保護者以外の同居人による同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。 →ネグレクト
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応, 児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが, 事実上婚姻関係と 同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。) その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。 →心理的虐待

選択肢2 誤り。選択肢1の説明にもあるように, 「この法律で, 保護者とは, 親権を行う者, 未成年後見人その他の者で, 児童を現に監護する者をいう」とあります。親権者のみとは限りません。

選択肢3 誤り。障害児の施設入所については児童福祉法に定められていますが, 精神又は身体に障害を有する児童について手当を支給する特別児童扶養手当は, 特別児童扶養手当等の支給に関する法律で定められています。これは今後も出題されそうですね。

選択肢4 正答。第十八条の四において, 「この法律で, 保育士とは, 第十八条の十八第一項の登録を受け, 保育士の名称を用いて, 専門的知識及び技術をもつて, 児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう」と規定されています。

選択肢5 誤り。 これはちょっとわかりにくいですねえ。。
児童の権利条約では, 1.子どもに対する差別の禁止, 2.子どもの生きる, 育つ, 発達する権利, 3.子どもの最善の利益の確保, 4.子どもの意見を尊重すること, が規定されています。児童福祉法には, 「最善の利益の確保」 については直接文言は記載されていません。

さて、あと二問ー!

 

カテゴリー: 第25回社会専門科目, 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 パーマリンク