第26回-社会専門92

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問題92「ソーシャルワークにおける倫理-原理に関する声明」に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 家族, コミュニティ, 社会環境, 自然環境の中で, 全体としての人間に関心を払い, 人間の生活のあらゆる側面を認識する。
2 あらゆる個人, グループ, コミュニティが抱えるストレングスに焦点を当て, モダニズムを促進する。
3 能力, 年齢, 文化, 性別, 社会経済的地位, 皮膚の色などによるアファーマティブアクションの解消を目指す。
4 他者の権利や正当な利益を侵害する場合であっても, 自分で選択し決定する人々の権利を尊重する。
5 個人, 家族, グループ, コミュニティの違いに注目し, 社会の民族的, 文化的な統一を促進する。
(注) 「ソーシャルワークにおける倫理一原理に関する声明」とは, ワーカー連盟と国際ソーシャルワーク学校連盟により, 2004年に採択された声明のことである。

なんじゃこれー。と思ったけど, 精神の方でも出てたような気がするなあ。ざっくりいうと, ソーシャルワークとはなんぞやっていうものの世界的な定義というやつだと思います。こういう問題も苦手なので結構適当な解説になりそう。一応, ここを参考にして読んで見ました。ニホンゴムズカシイです。

選択肢1 正答。「4. 原理」の中の人権と人間の尊厳から抜粋です。「個々の人間を全体として捉える。― ソーシャルワーカーは家族・コミュニティー・社会と自然の環境の中で, 全体としての人間に関心を払わなければならない。そして人間の生活のあらゆる側面を認識しようとしなければならない」 。まあ選択肢読んでなんとなくこれかなーという感じで選んじゃいましょう。

選択肢2 誤り。モダニズムは「近代主義・現代主義」とかそういう意味です。なんとなく違和感が。。と思って見て見ると, 原文では, 「エンパワメントを促進する」とあります。

選択肢3 誤り。アファーマティブアクションとは, 「社会的・構造的な差別によって, 現在不利益をこうむっている集団に対する特別な優遇策」のことです。例えば, 障害者を必ず雇用するとか, 女性を一定数雇用するとかそういうのもアファーマティブアクションの一種です。これについてはある意味逆差別という意見もあります。最終的にはこれをしなくてもいい世界が素晴らしいと思いますが, 「解消」する必要はなさそうです。

選択肢4 誤り。まあ公共の福祉という観点で考えれば, 「他者の権利や正当な利益を侵害する場合であっても」というのはありえないことはわかったんじゃないかなあ。

選択肢5 誤り。「統一」ってのはちょっと違いますねえ。多様性 (ダイバーシティ) の尊重は, 2014に採択されたソーシャルワークのグローバル定義の中でも重視されているのでしっかり覚えておきましょう。

さてあと一問!

カテゴリー: 第26回社会専門科目, 相談援助の基盤と専門職 パーマリンク