第26回-社会専門93

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問題93 ノーマライゼーションの理念に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 すべての人間とすべての国とが達成すべき共通の基準を宣言した世界人権宣言の理念として採用された。
2 1950年代のデンマークにおける精神障害者本人の会の活動を通して生み出された。
3 ニイリエ (NiIje, B.) が唱えた原理には, ライフサイクルにおけるノーマルな発達経験が含まれる。
4 バンクーミケルセン (Bank. Mikkelsen, N. ) らの働きにより, スウェーデンにおいて世界で初めて法律の基本的理念として位置づけられた。
5 全米ソーシャルワーカー協会の倫理綱領 (1996年採択, 2008年改定) において, 倫理的原理の一つとして明記された。

おーこれは基本問題です。しっかり復習しておきましょうー。

選択肢1 誤り。世界人権宣言 (1948)は, 第二次世界大戦の反省を踏まえ, すべての人民と国が達成すべき共通の基準として自由権, 社会権的権利を示したものです。これが後の国際人権規約につながっていきます。

選択肢2 誤り。よくでてくる問題ですね。精神障害者ではなく, 知的障害者の親の会の活動がきっかけになっています。

選択肢3 正答。ノーマライゼーション育ての親と言われるニイリエは, ノーマライゼーションの原理を整理・成文化して紹介し,世界中に広めました。8つの原則には, 「ライフサイクルにおけるノーマルな発達的経験」が含まれています。

選択肢4 誤り。これもしょっちゅう出てくる問題ですね。スウェーデンはニイリエ。ミケルセンはデンマークです。デンマークの1959法で, ノーマライゼーションは世界ではじめて成文化されました。世界的に普及したのは, 1981の国際障害者年がきっかけです。

選択肢5 誤り。うーん。そんな昔のアメリカの原則なんて覚えてないよー。って感じもしますが, 「倫理的原理」という意味ではおかしそう。あと, ノーマライゼーションが, 1981年国際障害者年のキャッチフレーズだったことを考えると時期的におかしそうですねー。

今日はここまでー。

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