第26回-社会専門109

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問題109 B社会福祉士は, 地域生活定着支援センターに勤務している。刑務所から出所してきたばかりのCさん (42歳, 男性) の支援について, Cさんとともに, 支援を始めた地域活動支援センター, グループホーム, 就労支援施設の職員と遠方に住む姉を交えて第1回目の話合いの機会をもった。Cさんは知的障害があり, 数度, 軽微な犯罪で刑務所に収容されたことがある。B社会福祉士は会議の席上で, Cさんに会議内容を分かりやすく説明し直したり, Cさんが言いづらいところは代わって発言した。そして, Cさんのこれからの生活の中で予想される困難を参加者全員で検討した。その上で再び罪を犯さずこれから送りたいとCさんが思う生活を, みんなで支えていくための方法を話し合い, 相互の役割を確認した。
次のうち, B社会福祉士が行った援助内容を表すものとして, 適切なものを2つ選びなさい。

1 クラスアドボカシーの実施
2 ソーシャルサポートネットワークの構築
3 小地域ネットワーク活動の実施
4 リファーラルの実施
5 リスクマネジメントの実施

事例問題といえば事例問題ですけど, 用語問題という感じでしょうか。比較的サービス問題だったかもしれないけど, ちょっと悩みました。

選択肢1 誤り。クラスアドボカシーは, 「同じようなニーズをもつ特定の集団の権利を擁護する」アドボカシーです。事例とは当てはまりませんね。

選択肢2 正答。「みんなで支えていくための方法を話し合い, 相互の役割を確認した」という文面から見ると, ソーシャル・サポートネットワークといえるのではないかと思います。

選択肢3 誤り。しっかり理解していないと間違ってこれを選んでしまいそうです。小地域ネットワークは, 福祉課題を抱えつつ, 地域で暮らす高齢者, 障害者等を, その日常生活圏域で温かく包み込み, 支えていく近隣住民を中心とした個別支援のネットワークです。最終的には目指すべき視点ですが, 事例を読む限りは, まだ地域住民というところまでは支援のネットワークは進んでいないように思います。

選択肢4 誤り。リフォーラルとは, 他機関への送致などの意味を持ちます。事例では特にこういうことはされていません。

選択肢5 正答。「再び罪を犯さずこれから送りたい」というCさんのニーズを支えるという観点で考えれば, リスクマネジメントの実施といえるかなあ。。

今日はここまでー。

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