第26回-社会専門110

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問題110 事例を読んで, D社会福祉士の対応に関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
地域包括支援センターのD社会福祉士のところに市役所高齢福祉課職員から対応を依頼する電話がかかってきた。今日, Eさん宅 (夫86歳, 妻83歳) でボヤがあり, それに気づいた隣人の通報で消防車が来て大事には至らなかったが, 以前からEさん宅では鍋を焦がすなど火の不始末が何度か起こっている。周辺の住民や関係者が心配してEさん夫妻に声をかけても, 夫妻は聞く耳をもたず, ついに今日のボヤ騒ぎの後, 住民から苦情が出て, 以前からかかわってきたF民生委員が心配して市役所に電話してきたのだという。

1 緊急事態なので, Eさんに電話して相談のため市役所に行くよう促す。
2 Eさん宅を訪問して, まず住民の苦情を伝え, 火の不始末について注意する。
3 重大な案件なので, 関係機関との会議をもつことにして日程調整を行う。
4 F民生委員に連絡して, 訪問に同行してもらいEさん夫妻の話を聴く。
5 安全確保のために, Eさん夫妻が安心して暮らせる住まいを探す。

地域福祉に関わる事例問題ですね。危機介入がテーマですが, これも無難に答えていく内容なのでサービス問題だと思います。

選択肢1 誤り。「緊急事態」というのは間違いないですが, 今まで「聞く耳」を持たなかったEさん夫妻がこれで市役所に来るかなあ。あと, 市役所に行ってからどうなるのかもよくわからないですねえ。

選択肢2 誤り。いきなり地域包括支援センターの社会福祉士が来ても誰かよくわからないので, 注意を聞くとは思えません。まずはラポールの形成から始める必要があります。

選択肢3 誤り。これは正答に限りなく近いとは思います。でもちょっと時間が足りなくないかなあ。緊急会議なら正答だと思いますが。

選択肢4 正答。まあ無難にこの選択肢を選びましょう。とりあえず本人の話を聞かないと支援は進んで行きません。

選択肢5 誤り。これも判断が時期尚早ですね。情報がまったくないのにこれはおかしい。

さて今日も3問がんばりましょう!

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