第26回-社会専門111

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問題111社会資源に関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 同じニーズをもったクライエントが地域に一定数存在する場合は, クラスアドボカシーを行うことで, 社会資源の開発を行う。
2 社会資源を活用する際は, クライエントの家族や周囲の人の負担を減らすためにフォーマルなものを優先する。
3 社会資源の開発はクライエントにとって負担になるので, 開発の役割はソーシャルワーカーが担う。
4 社会資源の開発に当たっては, 住民が自ら問題解決能力を高めていくことを目的としたソーシャルアクションがある。
5 クライエントを依存的にさせず, 問題解決能力を高めるためには, 社会資源の活用を控えた方がよい。

比較的簡単な用語問題ですね。しっかり過去問を理解していれば簡単な問題だったと思います。

選択肢1 正答。クラスアドボカシーは, 過去何度も(あと同一年でも)出されているので, 確実に解いておきましょう。この科目は本当に似たような問題が多いですね。

選択肢2 誤り。フォーマルな社会資源とインフォーマルな社会資源に優先度の違いはありません。

選択肢3 誤り。利用者個人のニーズを他の利用者にも普遍化するために社会資源を開発するということは, 重要な視点です。その際は, ソーシャルワーカーだけで行うのではなく, クライアントや他の機関を巻き込んで行きます。これがクライアントにとっての社会参加の一つの形にもなるのではないでしょうか。

選択肢4 誤り。ソーシャルアクションは, 行政等に働きかけていく地域住民の活動の総称です。選択肢にある「住民が自ら問題解決能力を高めていく」とは異なっているように思います。

選択肢5 誤り。これはまあ解説の必要ないですね。直接関係ないですが, アンソニーの精神科リハビリテーションの定義を思い出しました。「時として依存することが自立に繋がる」というものです。いろいろな社会資源を利用していくことはクライアントが自立していくために権利といえます。

さて, あと一問!

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