第26回-社会専門130

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問題130 右片麻痺の高齢者に対する介護の方法に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 利用者が浴槽へ入る際, 右足から入れるようにする。
2 上着は, 右手から脱いでもらう。
3 杖歩行の際は, 左後方から支える。
4 食事介助は, 右口角から食べ物を入れる。
5 端座位から車いすへの移乗の際, 車いすは左側に置く。

こういう介護系の問題も出題されるんですねえ。知識がないと結構難しいと思いますが, じっくり考えれば少しは選択肢は減らせそうです。
片麻痺とは, 左右一方の半身の運動機能が麻痺し, 上手く動かなくなったり, しびれたりする運動障害の1つで, 脳卒中の後遺症として現れることが多いです。

選択肢1 誤り。入浴介助をする場合には介助者は外に居ます。なのでそちら側は介護者が支えることができます。一方入浴した側にはクライアント自身ふんばりの聞く左足が湯船の中にあったほうがいいと思います。

選択肢2 誤り。一般に麻痺がある人の着脱介助は「脱健着患」が原則であると言われています。これは, 服を着るときは, 患側(動かない方)からで, 脱ぐときは健側(動く方)から行うという意味です。動かない方の体は可動域が低いのがその根拠です。自分で右手を固定してみると実感しやすいかもしれませんね。

選択肢3 誤り。右手が麻痺をしているので, 杖を持つのは必然的に左手です。この杖はある程度自分でコントロールできるため, コントロールできない右側から支えることが必要です。

選択肢4 誤り。これは明らかに誤りですね。片麻痺で右側が動きにくいため, 動かしやすい左口角から介助するのが原則だと思います。

選択肢5 正答。端座位は, 「たんざい」と呼びます。ベッドの端に腰をかけ, 足を下ろした体位のことですね。この状態から車いすに移乗することを考えると, 体の動く左側に置いたほうが患者さん自身の協力が得られやすいと思います。

さて次ー!

カテゴリー: 第26回社会専門科目, 高齢者に対する支援と介護保険制度 パーマリンク