第27回-社会専門96

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問題96 事例を読んで, D医療ソーシャルワーカーのEさんへの対応として, 適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Eさん (78歳, 女性) は, 訪問診療と介護サービスを受けながら一人暮らしをしてきた。数日前の検査で胃がんが見つかり, 医師からは可能な治療法に関する詳細な説明を受けたあとで, 現状での有益な治療法として手術が勧められた。Eさんは「医師の説明は理解できたが, 手術や入院にかかる費用が心配なので, 訪問診療は続けるが手術はしない。また, 胃がんが見つかったことは隣県に住む一人息子のFには伝えないでほしい」とD医療ソーシャルワーカーに訴えてきた。

1 希望に基づき手術を受けないで済むようにすると伝えた。
2 想定される医療費と費用負担に関する制度について説明した。
3 手術を受けることが最善の利益になると説明した。
4 -度自分で決めたことは容易には変えられないことを伝えた。
5 了解なくFさんに胃がんのことを言わないと伝えた。

よーし。この科目もあと2問。事例に問題なので少しリラックスしていきましょう。

選択肢1 誤り。手術を受けたない理由が, 「費用が心配」という状況の中で, 本人の希望を優先させる方法はありえませんね。様々な社会保障制度を利用して, 経済的問題の解決を図るべきでしょう。

選択肢2 正答。現実的な数字を出して経済的な負担を明らかにする役割があると思います。こういう仕事を事務職員ではなく社会福祉士がやることには大きな意味があります。

選択肢3 誤り。治療法に関しては, 医師が説明するインフォームド・コンセントの一部ですし, それを理解したうえで最善の判断をするのはクライアント自身の役割だと思います。

選択肢4 誤り。そんなことはないでしょう。。。

選択肢5 正答。ここは「了解なく」というところが重要かなあ。この選択肢には, これから了解を得ていこうというのが行間からにじみ出ているのでこれを選ぶしかないと思います。

さて今日はここまでー。やっぱりこの科目は事例問題を取りこぼしなくやっていくことが大事なんでしょうねえー。

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