第27回-社会専門102

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問題102 相談援助における危機介入アプローチに関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 教育分野から導入されたアプローチであり, 早期介入の重要性を強調している。
2 柔軟なアプローチであり, 適用となる対象は特に設定していない。
3 感情的に混乱状態にあるクライエントに対し, その社会的機能の回復に焦点を当てた対応を行う。
4 危機的状況にある人たちが生活している地域社会に対して, 適用される。
5 生活上の深刻な問題に対処するため, 長期処遇の方法として理論化されている。

アプローチシリーズです。ちょっと厳しい問題の印象です。選択肢をどれだけ減らせるか。。
危機介入アプローチは, リンデマン, キャプランらの危機理論を元にラポポートが提唱したモデルで, 危機状態にある対象者(個人, 集団, 組織, 地域など)に対して,その状態からできるだけ早く脱出することを援助するアプローチです。

選択肢1 誤り。危機理論は教育分野ではなく, 医学や臨床心理の分野の影響を受けています。早期介入の部分は正しいと思います。

選択肢2 誤り。まあ少なくとも危機状態にある人を対象にしているので, 「 適用となる対象は特に設定していない」の部分は誤っているんじゃないかなあと思います。

選択肢3 正答。危機状態のクライアントは, 感情的に混乱状態にあります。そのため, 早期に介入し, 混乱状態がさらなる不適応を生まないためにその社会的機能の回復に焦点を当てます。

選択肢4 誤り。これは悩んだところです。「地域社会に対して, 適用される」に「ことも」があれば正答だと思います。

選択肢5 誤り。危機介入は本人にとっての危機状態からできるだけ速く脱出するのが目標なので, 短期的なアプローチとなります。

やっぱこの年のこの科目なんか読みにくいなあ。

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