第27回-社会専門105

Pocket

問題105 ソーシャルワークの援助関係に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルワーカーは, クライエントの権利を守るために, 権威的な関係の構築と保持に努めなければならない。
2 ソーシャルワーカーは, クライエントの反社会的な行動についても受容しなければならない。
3 ソーシャルワーカーは, 初回面接時ではなく, 具体的な援助が進んだ段階でラポールの形成を意識する。
4 ソーシャルワーカーは, クライエントの秘密を保持しなければならないので, 生活歴に関する情報はいかなる場合も他機関に提供できない。
5 援助関係においてクライエントを共感的に理解するために, ソーシャルワーカー自身の価値観の特徴を知ることは大切である。

これも比較的カンタンですね!倫理綱領やバイステックの7原則を参考にしていけば解けると思います。

選択肢1 誤り。権威的な関係とは, いわゆるパターナリズムのことでしょうか。ソーシャルワーカーとクライアントの関係はあくまで平等の関係だと思います。

選択肢2 誤り。これは微妙な設問です。クライアントの反社会的行動そのものを許容するのではなく, 反社会的行動に至るまでの本人の世界を受容するという感じでしょうか。

選択肢3 誤り。これも明らかに誤りですね。ラポールは初めて出会った時からすでにその構築が始まっています。

選択肢4 誤り。「いかなる場合でも」ということはありません。クライアントが同じことをいろんな支援者に話すことを苦痛に思う場合だってありますよね。

選択肢5 正答。自身の価値観の特徴を知ることを自己覚知といいます。ソーシャルワーカーの個人史が支援に影響を与えてしまうことは十分に考えられるため, 常に自己覚知が求められています。

今日もあと一問!

カテゴリー: 第27回社会専門科目, 相談援助の理論と方法 パーマリンク