第27回-社会専門116

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問題116 民間の福祉, 介護サービス事業者による個人情報の扱いに関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 契約時に親族から「本人のことはなんでも教えてほしい」と要望があった場合, 利用者本人の同意が得られていないと, なんでも情報提供できるわけではないと伝える。
2 家族による高齢者虐待の疑いがあると市から情報の照会を受けた場合, 利用者本人に情報提供の可否を常に確認しなければならない。
3 利用者本人からケース記録の開示の請求があった場合, 開示を求める理由を尋ねて, その理由が判然としない場合はケース記録の開示は見合わせる。
4 事業者が扱う個人情報の第三者提供に関する説明と利用者からの同意を得る手続きは, 相談援助の最初ではなく, 信頼関係が構築されたのちに行う。
5 利用者の法定代理人から個人情報の開示請求があった場合, 開示請求は本人でなければできないので, 本人から請求してもらうように説明する。

二問連続ですが, 個人情報保護に関する問題ですね。これも問題をよく読めばなんとか正答できたかなあ。

選択肢1 正答。家族とはいえ, 本人の情報を伝える際には本人の同意が必要であることは言うまでもありません。そのためには契約時にそのことを伝えておくことが大事になってくると思います。

選択肢2 誤り。虐待については, 「本人又は第三者の生命, 身体, 財産その他の権利利益を害するおそれ」の例外規定に当てはまっていると思います。また通告義務の観点からも速やかに情報を伝える必要がありそうです。

選択肢3 誤り。明らかに本人の利益に反する結果になる場合には, 情報開示を拒否することは可能です。ただ, 「理由が判然としない」というのは非開示の理由にはなりません。特別の事業がないかぎり, 開示請求は当たり前の権利として存在すると考えるべきだと思います。

選択肢4 誤り。今後の信頼関係の構築のためにも契約の最初の段階でおこなうべき説明だと思います。

選択肢5 誤り。法定代理人等の第三者からの開示請求があった場合には, 本人の意思を確認したうえで開示することが原則となります。

さーて今日もがんばろうー!

 

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