第25回-共通科目13

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心的外傷後ストレス障害 (PTSD) に関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 心的外傷によるトラウマ反応は出現の様相についての個人差が少ない。
2 この概念によって, 戦争や自然災害, 犯罪被害体験に対する反応などを統一的に論じることが可能となった。
3 危機介入における危機は, 「災害における危機」と「状況に伴う危機」に大別される。
4 トラウマに対するカウンセリングでは, フラッシュバックを積極的に生起させる。
5 レジリエンスは, ストレスからの自然な回復を生じる力に関する脳内分泌物質である。

ここで出題されましたか, PTSD。ちょっと意味わからない言葉もありますねー。

選択肢1 もちろん, 個人差は大きいですねー。誤り。

選択肢2 これは初めてみた時は「えー??」と思いましたが一応これが正答みたいです。

たぶん, こちらのページを参考に作ったんじゃないかなあ。。

選択肢3 これもあまり有名ではありません。こちらの論文が参考になりました。

危機は,発達的な危機(maturational or developmental crisis)と,状況的な危機(situational crisis)に分類されます。誤り。

※発達的な危機・・・幼児期,思春期,老年期および結婚,定年など,発達,成熟に伴う人生の特定の時期で発生するもの。

※状況的危機・・・失業,離婚,別離などの社会的危機や,偶発的危機。偶発的危機には,自然災害(地震,津波,噴火,台風,水害など)や人為的災害(火災,自動車事故,航空機事故,爆発事故),戦争や暴力(戦争,テロ,殺人,レイプ,虐待)などが含まれます。

選択肢4 こちらのページが参考になりました。トラウマに対するカウンセリングの目的は, 『トラウマを完全に治癒すること』ではなく, 『トラウマの記憶を自我に統合すること』だそうです。そのため, 有効なカウンセリングを展開する為には, まずPTSDに特有の『危機的な情緒の不安定』と『不快な生理学的症状』を改善していく必要があるので, セルフモニタリング(自己の認知・思考・感情の観察)を指導して『危機介入(crisis-intervention)』的なアプローチを行っていきます。選択肢は誤りですね。

選択肢5 これはあきらかに誤り。レジリエンスは, 一般的に「復元力, 回復力, 弾力」などと訳される言葉で, 近年は特に「困難な状況にもかかわらず, しなやかに適応して生き延びる力」という意味で使われます。

正直この問題は出題者の意図がよくわからない問題でした。調べてみるとネットですぐ見つかる内容ですが, 無駄に分かりにくくなっている感じです。

自信を持って解けた人は少ないのではないでしょうか。まあ国家試験はこういう問題が多いので仕方ないのかもしれませんが。。

共通科目に入ってから1日1問がげっこう辛くなってきました。。。まあのんびりとやっていこっと。

 


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