第25回-共通科目28

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福祉政策に関する考え方や概念に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 政府による規制を, 経済的規制と社会的規制に分けると, 雇用・労働に関する規制は経済的規制, 福祉サービスに関する規制は社会的規制に分類される。
2 社会福祉基礎構造改革の基本理念の一つである社会福祉における公私分離の原則に基づいて, 2000 (平成12) 年に成立した社会福祉法 (社会福祉事業法の改正) に, 民間社会福祉事業の自主性の尊重に関する規定が新たに盛り込まれた。
3 福祉制度の捕捉率  (テイクアッブレート) とは, その制度の利用資格をもつ人々のうち実際にその制度を利用している人々の割合である。
4 フェルト・ニーズ (感得されたニーズ) とは, 専門家が感じ取ってはいるが, 社会調査等の客観的方法でその存在を証明できていないニードを指す。
5 措置制度のもとでは, 福祉サービスの利用者と措置権者の間での契約に基づいてサービスが提供される。

さて, 本日2問目。これは解いておきたいところです。

選択肢1 誤り。このページが分かりやすいですね。

政府が実施する直接規制は「経済的規制」と「社会的規制」に分類されます。経済的規制とは, 資源配分非効率の発生の防止や消費者保護を主な目的として, 企業の参入・退出, 価格,サービスの質および量, 投資, 財務などさまざまな項目について行う規制である。一方, 社会的規制は, 消費者や労働者の安全・健康の確保,環境の保全,災害の防止などを目的として, 商品・サービスの質やその提供に伴う各種の活動に一定の基準を設定したり, 制限を加えたりするものです。雇用・労働に関しては社会的規制とですね。
選択肢2 誤り。いわゆる「公私分離の原則」ですが, これは1951年の社会事業法の段階で規程されていますね。
選択肢3 正答。もちろんテキストには載ってませんが, テイクアッブレートは今後も出題されるかもしれませんね。例えば, ホームレスの人の多くは生活保護の対象になりうるのに申請主義のため実際には生活保護を受けていません。制度はあっても補足率が低ければ結果的には生存権保障ができていないため, こういった指標にも大きな意味があります。
選択肢4 誤り。フェルト・ニーズは利用者本人が感じるニーズのことです。専門家側の視点から捉えたニーズは, ノーマティブニーズ, 対象者側の視点から捉えたニーズは, フェルトニーズと分類されます。
選択肢5 誤り。これはすぐに分かったはずです。措置制度においては契約は行われないです。

比較的分かりやすかったので, なんとか解いておきたい問題でしたねー。

今日はここまでー。


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