第28回-共通科目7

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問題7 精神疾患の診断・統計マニュアル (DSM-5) の「躁病エピソード」に記載されている症状はどれか。正しいものを1つ選びなさい。
1 易怒的
2 睡眠過多
3 幻覚
4 疲労感
5 強迫行為

DSM5はアメリカ精神医学会が発表している精神疾患の診断マニュアルです。直接それを貼りづけてもいいですが, 躁病の内容はこちらのページがわかりやすかったので参考にしてください。

躁病とはざっくり(Wiki的に)言うと「気分が異常に高揚し, 支離滅裂な言動を発したりする状態」が継続する症状を呈します。これを軸に選択肢を見ていくと

選択肢1 正答。急に怒り出したり気分の波が激しいという点ではこれは正しいですね。DSMにも, 「異常かつ持続的な高揚し・開放的または易怒的な気分, そして異常かつ持続的な増大した目的志向性の活動または活力」と記されています。

選択肢2 誤り。気分が異常に高揚しているため, 睡眠時間は非常に短くなります。DSMには「睡眠欲求の減少」と記されています。

選択肢3 誤り。躁病の状態で幻覚が見える可能性もありますが, 一般的にはあまり出現しやすい症状ではありません。幻覚は統合失調症で認められやすい症状ですね。

選択肢4 誤り。活動性が向上し, 疲労感を感じにくいのが躁病の状態像です。逆にうつ病では, 疲労感が増加します。

選択肢5 誤り。強迫行為とは, 「自分でもつまらないことだとわかっていても, 何度も同じ確認や行為をしないでいられないこと」です。この症状は強迫性障害に特徴的な症状です。

それ以外にも「観念奔逸, またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な体験」などが躁病の特徴的な症状なので注意しておきましょう。

今日はここまでー。1科目終了ー!

 

カテゴリー: 第28回共通科目, 人体の構造と機能及び疾病 パーマリンク