第28回-共通科目6

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問題6 食中毒に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 ノロウイルスに汚染された衣類の消毒には, アルコール消毒が有効である。
2 腸管出血性大腸菌0-157の感染予防には, 食品の加熱処理が有効である。
3 黄色ブドウ球菌は, ベロ毒素を産生する。
4 食中毒の原因には, 化学物質は含まれない。
5 アニサキス症は, 冷凍処理では予防できない。

食中毒に関する問題は過去あまり出題されていません。テキストにも見当たらないなあ。普段から意識を高く持っていないと結構厳しい内容ですね。

選択肢1 誤り。ノロウイルスは乳幼児から高齢者に至る広い年齢層で急性胃腸炎を引き起こすウイルスです。ノロウイルスは, アルコールや高温に対する抵抗性が強いことが特徴なので, 集団感染が起こりやすい厄介なウイルスですね。基本的には, 衣類については「破棄」が奨励されていますが, 塩素系の漂白剤, 手洗い, 食物の加熱処理が有効な予防法とされています。

選択肢2 正答。選択肢のとおりです。加熱処理は一般的に75度で1分以上必要と言われています。

選択肢3 誤り。ベロ毒素は, 腸管出血性大腸菌0-157が産出します。黄色ブドウ球菌食中毒を起こす微生物でブドウ球菌エンテロトキシンという毒素を産出します。この問題は難しいなあ。

選択肢4 誤り。食品添加物, 防腐剤, 着色剤, 甘味料など使用した食品で食中毒がおこることがあります。この選択肢は断定的なので比較的削除しやすかったと思います。

選択肢5 誤り。 アニサキスはサバやアジなどの, 魚介類に寄生する寄生虫です。冷凍処理(-20℃,24時間以上)によりアニサキス幼虫は感染性を失うとされています。

さて, あと一問だけ。

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