第28回-精神専門43

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問題43 統合失調症のHさん (29歳, 男性) は, ガソリンスタンドのパート収入と生活保護費を併せて, アパートで単身生活をしている。また, 精神科診療所に外来通院している。同診療所のJ精神保健福祉士が訪問したときに最近の様子を尋ねたら, 「仕事が忙しくて大変で, とても疲れる。パート先の同僚が, 生活が苦しいそうで, お金が何とかならないかと言っている」と話した。J精神保健福祉士は「仕事が大変で体がきつくて疲れてしまうのもあるけど, もしかしたらパート先の同僚からお金を貸してほしいと言われて, どうしたらよいか悩んでいるのではないですか」と尋ねた。次のうち, J精神保健福祉士が用いた面接技法として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 明確化 (clarification)
2 要約 (summarization)
3 直面化 (confrontation)
4 支持 (approval)
5 励まし (encouraging)

おっ2年連続の出題, この問題をやってれば結構簡単だったかも。昨年の問題文と, 自分コピペで解説します。

選択肢1 正答。「利用者のはっきりしない考えや感情を言葉で表現する。」のが明確化です。クライアント自身が自分の気持ちをうまく伝えられないときに明確にして言い返すことで, 「自分の気持ちを理解してもらえた」という感覚をもってもらうことが可能です。

選択肢2 誤り。「利用者が語る内容や気持ちを整理してまとめる」のが要約です。明確化と非常に近いのでわかりにくかったかもしれません。

選択肢3 誤り。「利用者が話した内容の矛盾点を見定めて指摘する」直面化の技法はクライアントの矛盾点を通じて, 利用者の行動がもたらす影響について, もっと深くとらえるきっかけをつくることを目的とした技法です。

選択肢4 誤り。あまりこういう文脈で出せれるような用語ではないような気がするのですが, 支持は, 相手の考えや行動を認めて共感的に接するというような意味で理解しておけば大丈夫だと思います。

選択肢5 誤り。励ましは「がんばれー」というような内容ではなく, 利用者のペースで話ができるように促す技法の一つです。

今日はここまでー!

カテゴリー: 第28回精神専門科目, 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 パーマリンク