第26回–共通科目34

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問題34 事例を読んで, 地域福祉を推進する役割を担う社会福祉協議会のH福祉活動専門員のとる行動として値切なものを2つ選びなきい。
〔事 例〕
U町では, 幹線道路沿いに大型のスーパーマーケットができたために, 町内唯一の生鮮食料品を扱う商店が閉店し, 高齢者を中心に買物に困っている住民が多くいるとの声が社会福祉協議会に寄せられるようになった。そこでH福祉活動専門員は, 対応策を検討することにした。

1 通院バスなどの空時間帯にスーパーマーケットまで買物に困っている住民を送迎する事業を企画したいと考え, 車両確保や協力依頼のために関係機関と協議する。
2 買物に不自由しているとはいえ私的な事柄なので, それぞれの家族・親族に任せる。
3 高齢者の問題であるので, 地域包括支援センターが対応すべき課題であると考え, 同センターに対応を任せる。
4 ふれあい・いきいきサロンにおいて, 隣町の業者や農協等の協力を得て, 朝市の開催に向けて取り組む。
5 買物支援を目的として生活援助を受けることができるよう, 介護保険制度の訪問介護の利用を勧める。

事例問題ですね。近年の地域福祉の設題にはこういうサービス問題が出題されるので, 取りこぼしのないようにしておきたいものです。

選択肢1 正答。地域の中で使用できる社会資源があるのであれば有効活用する方法を模索するのはコミュニティワークの基本的な技法の1つだと思います。これが可能であれば, 運転手の雇用などにも結び付くので有効な方法でしょうね。

選択肢2 誤り。うーむ。この考え方だと生活のすべては私的な事柄になっちゃいそう。。

選択肢3 誤り。事例の中では「高齢者を中心に」とはありますが, 高齢者にとって不便な町はその他の地域の人々にとっても不便な町であるという考え方をする必要があるので, これは高齢者だけの福祉課題ではありませんね。

選択肢4 正答。ふれあいいきいきサロンは昨年度のこの問題でも出題されています。ひとり暮らしや, 家の中で過ごしがちな高齢者等と, 地域住民が, 自宅から歩いていける場所に気軽に集い, 協働で企画し活動内容を決め, ふれあいを通して生きがいづくり・仲間づくりの輪を広げる事, また, 地域の介護予防の拠点として機能する活動です。この社会資源を活用することで, 地域のつながりを増やすことは適切な援助だと思います。

選択肢5 誤り。介護保険制度の訪問介護は, 介護福祉士などが, 要介護者の自宅を訪問して, 入浴, 排泄, 食事などの介護, 調理, 選択, 掃除などの家事, 生活などに関する相談・助言, その他の必要な日常生活上の世話をするものです。一切買い物支援をしては行けないというわけではありませんが, 地域の中には介護は必要ないけど, 買い物が出来ないという人は大勢いると思いますね。

今日はここまでー。

 

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