第27回–精神専門45

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問題45 D精神保健福祉士は, 精神科医療機関に入職以来, 精神療養病棟に4年間勤務し, 統合失調症の患者を担当していた。今回, デイ・ケア部門に異動し, 特にうつ病患者の復職支援を中心とした業務を担うこととなった。異動後, うつ病への支援と早期復職を求める企業側の意向との調整で, 様々な悩みや不安を抱えることとなり, 上司のE精神保健福祉士 (経験20年) に相談した。
次の記述のうち, この相談を受けたE精神保健福祉士がD精神保健福祉士を支えるために企画したスーパービジョンとして, 適切なものを1つ選びなさい。
1 社会人として果たさなければならない責務について研修を受けさせる。
2 復職先企業側の職員を含めたグループスーパービジョンを実施する。
3 同期の職員でのピアスーパービジョンを実施する。
4 同期の精神保健福祉士によるライブスーパービジョンを実施する。
5 置かれている状況や課題の言語化を通して整理できるようにさせる。

スーパービジョンに関する問題ですね。今年二回目。非常によく出題されます。この問題も参考にしてください。この問題も難易度低めですね。

選択肢1 誤り。うーんこれはスーパービジョンの管理的機能の説明でしょうか。管理的機能は, スーパーバイジーが, 機関・機能の理念や役割を理解できるように業務の分担や, ケースの割り当てを行い, スーパーバイジーの援助がクライアントに不利益をもたらしていないかを管理する機能です。事例とは少し遠いでしょうね。

選択肢2 誤り。グループスーパービジョンは1人のバイザーと複数のバイジーでグループダイナミクスを活用する技法です。企業側の職員はバイザーにはなりにくいでしょうね。

選択肢3 誤り。ピアスーパービジョンは, 同僚や仲間同士でお互いに教えあい支えあう形態です。上下関係が生じにくく, 自由な発言が出やすい一方, 視野が狭くなるリスクがあります。事例では, 「上司に相談」とありますので間違っていると思います。

選択肢4 誤り。ライブスーパービジョンは, バイザーとバイジーが同じケースを担当し事例を通じて指導を行う方法です。誤りですね。

選択肢5 正答。一般的なスーパービジョンの説明だと思います。

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