第28回-精神専門27

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問題27 統合失調症のAさん (55歳, 男性) は, 母親 (80歳) と同居している。母親は認知症の進行により徘徊が目立つようになり, Aさんも母親も通院を中断してしまった。家の中で怒鳴り合う声がしばしば聞こえるようになり, 高齢者虐待を疑った近隣住民から地域包括支援センターに通報があった。地域包括支援センター職員は, Aさん親子への支援について基幹相談支援センターのB精神保健福祉士に協働を求めた。B精神保健福祉土は, 関係する多機関を交えた協議を提案した。
次のうち, B精神保健福祉士が行ったAさんへの権利擁護の機能として, 適切なものを1つ選びなさい。

1 発見機能
2 代行機能
3 教育機能
4 情報提供機能
5 ネットワーキング機能

答えはわかるけど, いまいち説明しにくい問題シリーズですね。検索して岩崎香 「人権を擁護するソーシャルワーカーの機能と役割に関する研究」という論文を参考にしました。下記に抜粋します。
「人権を擁護する機能は, ソーシャルワーカーが人権を擁護する機能は, 単なる弁護, 代弁ではなく, エンパワーメントを核としその人の生活を底支えする概念として幅広く受け止められる傾向」
このように権利擁護にはいろいろな機能が述べられており, その機能は研究者によっていろいろな分類がされています。
ちなみみに昨年のこの問題も要チェック!全部覚えるのは大変なので感覚で解答するしかないですね。

選択肢1 誤り。「発見機能は, 人権への気づきの表象」とあります。そういう意味では, 間違ってはいないのかもしれませんが。。近隣住民が気づいたものなので, ちょっと違和感ありますね。

選択肢2 誤り。特になにも代行していませんね。代弁かどうかもこの段階はで微妙なところです。

選択肢3 誤り。教育機能とは, スーパービジョン やコンサルテーションを含む啓発などの機能だと思います。

選択肢4 誤り。情報提供機能は, 権利擁護を行うための情報を提供するものだと思います。

選択肢5 正答。「関係する多機関を交えた協議」新たな社会福祉資源の拡充を視野に入れたネットワー キング機能といえるでしょう。

なんか歯切れが悪い解説が続くなあ。。

 

カテゴリー: 第28回精神専門科目, 精神保健福祉相談援助の基盤 パーマリンク