第25回-精神専門7

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治療技法とそれに関係する概念や方法に関するつぎの組み合わせのうち, 正しい物を1つ選びなさい。

1  認知療法————————自由連想

2 森田療法————————オペラント条件づけ

3 自律訓練法———————自己暗示

4 精神分析療法——————絶対臥褥

5 系統的脱感作法—————意識変容

これも近年出題の多い問題なので, 解答できた人が多かったのではないでしょうか。僕はこういう問題のことをテレコ問題と呼んでます。それぞれの選択肢が互い違いになっているので, すべてが分かっていなくてもかなり選択肢を減らすことができます。

今日は, 国家試験の出題頻度の多い順に解説して見ようと思います(あくまで僕の主観です)。結構よく聞くのは選択肢2の森田療法ですね。森田療法はかなりテストに出題される頻度が高いですね。ただ, 実際の現場で森田療法に出会う事は, ほとんどないと思います。知識としては必要だと思いますが, こういう問題が頻出するってのはやはり現場に即した問題だとは思えないですねえ。

ちなみに, 森田療法は森田正馬が創始した日本独自の精神療法。主に, 神経症性障害を治療の対象にしています。その治療プロセスは, 絶対臥褥→軽作業期→作業期→社会生活準備期と続きます。あと「あるがまま」も覚えておきましょう。

ということで, 選択肢2 森田療法とセットになるのは, 絶対臥褥です。ちなみに褥は「しとね」とタイプすると変換できます(タダのまめ知識ですが。。)

続いて, 選択肢4の精神分析療法は, クライアントに自由連想法によって自由に語ってもらい分析していく精神療法です。フロイトが創始者ですね。日本では, 標準型精神分析療法として診療報酬化されていて, 45分以上390点です。カウンセラーが行うものと思われがちですが, 日本においては精神科医が行わないと保険診療の対象にはなりません。いま心理系の国資格に向けていろいろと動きがある様子なので今後どうなって行くのか注意が必要ですね。

ということで選択肢4 精神分析療法とセットになるのは自由連想になります。

続いてよく出題されるのは, 選択肢5 の系統的脱感作法ではないでしょうか。これは代表的な行動療法で, ウォルピによって体系化されました。古典的条件づけとオペラント条件づけがその理論的根拠と考えてもいいでしょう。キーワードとしては, 不安階層表, 逆制止, エクスポージャーなどが挙げられます。こちらのサイトが分かりやすかったです。

「ハート・コンシャス」~心の病気になる前に~

ということで選択肢5系統的脱感作法とセットになるのは, オペラント条件づけになります。

選択肢3 の自律訓練法は, ドイツのシュルツが創始した催眠療法の1つです。心身をリラックスさせ, 自律神経の働きのバランスを回復させることを目標にしています。精神科のみならず, 産婦人科などでも取り入れているところがあります。解答はこの選択肢3ということになります。

選択肢1の認知療法と対応するのは, 意識変容になります。有名なのはベックですね。認知療法は, 自動思考による認知の歪みを整えて行く事を目標にしています。例えば, 誰かが体調が悪そうな顔をしていると, 「あの人は僕の事が嫌いなんだ」と自動思考してしまうとしんどいですよね。そういう認知を意識変容させるというイメージでしょうか。近年ではCBTが近年注目されています。

ふうまだ7問目ですかあ。先は長いなあ。。

 


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