第28回-社会専門101

問題101 行動変容アプローチに最も大きな影響を及ぼした理論として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 エリクソン (Erikson, E.) の心理社会的発達理論
2 フロイト (Freud, S.) の精神分析理論
3 スキナー (Skinner, B.) の学習理論
4 ホワイト (White, M.) の物語理論
5 ゴフマン (Goffman.E.) の役割理論

おおこれは解説が長引きそうな問題だなあ。アプローチシリーズに影響を与えた理論ということで少し難しかったと思います。

選択肢1 誤り。エリクソンの心理社会的発達理論は, 人生を8段階に区分して, それぞれに発達課題と心理社会的危機を設定したライフサイクル理論です。これはアプローチとしては危機介入アプローチに影響を与えています。

選択肢2 誤り。フロイトの精神分析理論はこれはホリスの心理社会的アプローチに影響を与えています。介入によってクライント本人の治療を目指す診断主義アプローチの一つですね。

選択肢3 正答。学習理論=スキナーというのは少しいただけないですねえ。確か他の問題では, バンデューラの社会的学習と書いてあった気がします。行動変容アプローチは, 学習理論全般から影響を受けていますので, パブロフとかそういうのも覚えておかないと行けないと思います。

選択肢4 誤り。これはナラティブ・アプローチの説明だと思います。あまり有名でないのでちょっと厳しかったと思います。なんとなく物語といえばナラティブって感じで捉えるしかありませんね。。

選択肢5 誤り。役割理論は社会学でよく出てきます。ゴフマンは, 役割との心理的距離を維持することを意味する役割距離の概念を提起した人物として有名です。これは, パールマンの問題解決アプローチに影響を与えています。パールマンは個別援助は援助者と利用者とがそれぞれの役割を演じる問題解決過程 であるとし4つのPを提唱しました。

ふー疲れたー。

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第28回-社会専門100

問題100 危機介入に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 クライエントのパーソナリテイの再構成を目的とする。
2 家族療法の影響を受けて体系化されている。
3 キャプラン (Caplan, G.) は, 危機から回復する要因として対処機制を挙げた。
4 回復をもたらすために時間を掛けてなされる。
5 リンデマン (Lindemann, E.) による悲嘆に関する研究を起源とする。

危機介入はほぼ毎年出題されています。そろそろ覚えてきちゃった。ラポポートが提唱した危機介入モデルは, 危機状態にある対象者(個人, 集団, 組織, 地域など)に対して,その状態からできるだけ早く脱出することを援助する短期的アプローチです。

選択肢1 誤り。パーソナリティの再構成といえば, ホリスの心理社会的アプローチの説明でしょうか。

選択肢2 誤り。これは聞いたことがないですね。教科書的には, キャプランの危機理論をソーシャルワークに応用したものだと思います。

選択肢3 誤り。これはどこが違うのかなあ。回答割れでも話題になっていました。正直どこの解説本を読んでもいまいち納得できませんが, 「回復」という部分がひっかかります。むしろ「危機状態になる前の要因」とかんがえられるじゃないかな。ここは微妙なので試験センターがなにか公表すべきだろうと思います。

選択肢4 誤り。危機介入は短期的アプローチです。

選択肢5 正答。これはそのままです。キャプランよりもリンデマンの方が微妙に早いみたいですね。

これは難しかった。。。ちょっとノーチャンスだったと思います。

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第28回-社会専門99

問題99 システム理論に基づく相談援助の対象に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 クライエント・システムの単位は, 小集団に限られる。
2 人と環境との全体的視座から把握される。
3 家族への対応は, 援助の全過程で, 問題の原因となる構成員に焦点化される。
4 実践者の志向するケースワークなどの特定の方法によって把握きれる。
5 相談援助の対象としての個人は, システム概念から除外される。

ううシステム理論かああ。結構毎年のように出るんだけど難解ですよねえ。一応自分では理解したつもりだけど, うまく解説できない。。というかは自分でも理解できてないのかもしれないなあ。。

選択肢1 誤り。クライエント・システムは, クライエントを取り巻く家族やグループ, 組織などをひとつのシステムとして全体で捉え, 対応していくための概念のことです。これは, 小集団だけではなく, クライント個人も含めた概念です。わかりにくいですが。。

選択肢2 正答。クライエントを取り巻く周囲の環境を含んだものがクライエントシステムと言えます。

選択肢3 誤り。これは家族療法と同じ考え方です。問題の原因となる構成員の行動は, 家族システム全体のひずみがそこから出てきたというように考えます。そういう意味では, 「 問題の原因となる構成員に焦点化」してもシステム全体のひずみはなくなりませんね。

選択肢4 誤り。これ選択肢の意味はちょっと意味がわからない。なんとなくとしか言いようがないなあ。。

選択肢5 誤り。人と環境との交互作用がシステム理論とすれば, 個人をその中から除外するとシステムアプローチの意味がないですね。

さああと一問ーー!

 

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第26回-社会専門150

問題150 保護観察官の業務として行う「専門的処遇プログラム」に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 専門的処遇プログラムは, 心理療法の一つである認知行動療法が基になっており, 自発的意思に欠ける対象者には適用とならない。
2 専門的処遇プログラムを受けるのは仮釈放者ではなく, 保護観察付執行猶予者である。
3 専門的処遇プログラムの一つである覚せい剤事犯者処遇プログラムは, 簡易薬物検出検査と組み合わせて, 断薬の意思を強化しながら実施する。
4 専門的処遇プログラムの一つである性犯罪者処遇プログラムは, 逸脱した性的欲求を低下させることに焦点を当てて実施する。
5 就労が優先すると認める場合には, 保護観察官の判断により, 専門的処遇プログラムの実施を取りやめることができる。

さて, 2年目最後の問題です。こういう問題も出るんですねー。ちょっと難しい問題だったと思います。
専門的処遇プログラムは, ある種の犯罪的傾向を有する保護観察対象者に対しては,指導監督の一環として,その傾向を改善するために,心理学等の専門的知識に基づき,認知行動療法(自己の思考(認知)のゆがみを認識させて行動パターンの変容を促す心理療法)を理論的基盤として開発された,体系化された手順による処遇」をいいます。
専門的処遇プログラムには,性犯罪者処遇プログラム,覚せい剤事犯者処遇プログラム,暴力防止プログラム及び飲酒運転防止プログラムの4種があり,その処遇を受けることを特別遵守事項として義務づけて実施しています。また, それ以外にも,保護観察対象者の自発的意思に基づいて,専門的処遇プログラムが実施されることがある。

選択肢1 誤り。 専門的処遇プログラムは, 指導監督の一環として行われるものなので, 処遇を受けることを特別遵守事項として義務づけて実施しています。そのため, 自発的意志に欠ける対象者も適用になると思います。

選択肢2 誤り。仮釈放者も, 保護観察付執行猶予者も対象となります。出題者の意図がわかりにくいですねえ。

選択肢3 正答。覚せい剤事犯者処遇プログラムは, 簡易薬物検出検査と組み合わせて実施されることで, その再犯防止効果が上昇します。

選択肢4 誤り。性犯罪者処遇プログラムは, (1)性犯罪のプロセス(2)認知のゆがみ(3)自己管理と対人関係スキル(4)被害者への共感(5)再発防止計画-の5段階の課程で構成されています。特に認知のゆがみによって性犯罪に結びつくプロセスに着目することで, 再発の防止を目指します。

選択肢5 誤り。これは難しいですねえ。 専門的処遇プログラムは, 保護観察所長又は地方厚生保護委員会の決定が必要です。選択肢のように保護観察官の判断は取りやめることができません。

さて、今日はここまでーー。あと2日でおしまいーーー!!

 

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