問題40 事例を読んで, 社会福祉協議会のB福祉活動専門員のとるべき対応として, 次の記述のうち, 適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕「最近, 一人暮らしの80歳のCさんを見かけない」と近隣住民から民生委員に相談があった。民生委員がCさんを訪問したところ, Cさんは居たものの, 部屋の中はゴミが溜まり, 食事も十分ではない様子であった。しかしCさんは「特に困っていない」と繰り返すだけであった。市内には55歳の独身の息子Dさんが暮らしているが, あまりCさん宅を訪れることはないようであった。民生委員から相談を受けたB福祉活動専門員は, 次のような対応をした。
1 Cさんに認知症の疑いがあるため, 地域包括支援センターの保健師に以降の対応を任せた。
2 Dさんの職場を訪問し上司にCさんの様子を伝え, Dさんの職場での状況を間いた。
3 Cさんの近隣では, ふれあい・いきいきサロンが開催されているが, Cさんにサロンへの参加を促すことは, かえって刺激する可能性があるため控えた。
4 Cさんに, 近隣住民が行っている配食サービスの利用を提案した。
5 ゴミ出しなどについて困っている住民が他にもいたので, 民生委員や自治会役員などに参加を求め, 生活支援の仕組みづくりを考える話合いを行った。
さて事例問題。少しリラックスして解きたいですね。
選択肢1 誤り。なんらかの支援が必要であることは間違いないですが状況を聞いただけで, 「認知症の疑い」を持ち, 保健師に丸投げするのはありえませんねえ。
選択肢2 誤り。息子であるDさんの状況を知ることは必要なことかもしれませんが, いきなり職場を訪問し, 上司に話を聞くというのはごく普通にありえませんねえ。。
選択肢3 誤り。「かえって刺激する可能性がある」かどうかはこの状況ではわかりません。周囲との孤立がCさんの状況を悪化させている可能性もあるので, この段階で「控える」というのは誤っているでしょう。
選択肢4 正答。事例の中では「食事も十分ではない様子」とありますので, 十分に考えられる支援の一つですね。
選択肢5 正答。個別のケースにおけるニーズを地域のニーズとして拡大していくのは, コミュニティソーシャルワークの中で重要な視点だと思います。
事例問題を読むと少しのんびりできますね。さて, 今日もあと1問。