第27回-社会専門118

問題118 事例を読んで, E母子支援員 (社会福祉士) の対応として, 適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
母子生活支援施設のE母子支援員は, 夫からの暴力 (DV) の被害を受けていたFさんと子ども (4歳) の支援に当たっている。Fさんの離婚が成立し, 仕事も安定して続けられる状況になったため, 退所の時期が検討されることになった。ある日, Fさんは退所後の安全や自立への不安をE母子支援員に訴えた。Fさんは, 夫に対する恐怖や葛藤から孤独な思いを抱えていたが, これまで言い出せないでいたということであった。E母子支援員は, このFさんの訴えを踏まえ, 退所に向けて社会資源利用の支援を行うこととした。

1 支援計画はフォーマルな社会資源の範囲で作成する。
2 DV被害者の自助グループを紹介して, 一緒に見学に行く。
3 配偶者暴力相談支援センターや地域の警察に協力を求める。
4 生い立ちなどできる限り詳しい情報を, 子どもが通所する予定の保育所職員に伝えて, 生活の見守りを求める。
5 Fさんの職場に状況を伝えて協力を求め, 母子生活支援施設からの支援を引き継いでもらうように依頼する。

DVに関する事例問題です。この系統の問題もよく出題されるので改めて確認しておきましょう。

選択肢1 誤り。こういうサービス問題にも飽きてきましたね。支援はフォーマル, インフォーマルな社会資源をバランスよく配置することが大事です。ただ, このようなケースだと個人情報の漏洩がダイレクトに危険に繋がる可能性があるのでインフォーマルな社会資源の利用の際には特に注意が必要であることは言うまでもありません。

選択肢2 正答。タイミングとしては一番いいかどうかはわかりませんが, 自助グループとつながりを持つという意味では誤りではないと思います。

選択肢3 正答。これも誤りではありません。警察はいざというときに頼らざるを得ない時もありますし, 配偶者暴力相談支援センターもサポートしてくれる重要な社会資源の一つだと思います。

選択肢4 誤り。これはおかしいですよね。Fさんの許可が得られればある程度の情報を伝えることはあると思いますけど。。そこまでたくさんの情報を伝えるかどうかは本人の勝手ですもんね。

選択肢5 誤り。母子生活支援施設はフォーマルな福祉施設です。ここの役割をインフォーマルな職場に引きつぐってのは, 専門職としては恥ずかしいことですね。もちろん, 職場もインフォーマルな社会資源の一つですが。

ふー終わった。。これでやっと3年分。この科目想像以上にしんどいなあ。問題数多いから区切りが無いからかなあ。あと一年分がんばろー。

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第27回-社会専門117

問題117 事例を読んで, B社会福祉士の助言として, 適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
病院の医療相談室の主任を務めるB社会福祉士は, 後輩のC社会福祉士から実践事例を研究会で発表するためのアドバイスを求められた。C社会福祉士は, 退院後の独居生活に強い不安を抱く入院患者のDさんと一緒にエコマップを描くことで, Dさんの不安を軽減させ, Dさん自身が退院後の生活を前向きにとらえることができるようになった実践事例をまとめようとしていた。

1 事例は匿名化すれば, Dさんからの了承は得ずに事例研究を行ってもよい。
2 この研究は質的研究なので, グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて効果測定のための考察をする。
3 この質的研究では, 不安がなぜ, どのように軽減したのか, そのプロセスを丁寧に考察する。
4 一事例の事例研究ではエビデンスにならないので, 研究デザインを量的研究に変更する。
5 この研究は事例を使った質的研究なので, 単一事例実験計画法を用いてDさんとC社会福祉士の援助関係を深く考察することが有効である。

事例提供に関わる設問ですね。これもよく読めばうさんくさいところは抽出できたと思います。

選択肢1 誤り。事例提供をする際には, 匿名化し, 本人を特定できないように改変したうえで, 更に本人の事前に承認を得なけばなりません。

選択肢2 誤り。グランデットセオリーは, 非常にざっくりというと, 質的なデータから一般化できる理論を構築しようとする研究法です。効果測定のためには利用しにくいと思います。

選択肢3 正答。次の選択肢の解説とも関係しますが, あくまで事例提供なので, 量的に一般化された理論を構築することはできません。個別の事例研究においては, 「プロセスを丁寧に考察」することが重要な視点の一つだと思います。

選択肢4 誤り。確かにエビデンスにはなりませんが, 事例研究が量的研究に劣っているというわけではありません。選択肢3のようなアプローチを重ねていくことの重要性もあると思います。

選択肢5 誤り。単一事例実験計画法は2回目の出題ですね。これは, シングルシステムデザインとも言われます。実践の効果を科学的に測定するために, 一事例を対象に介入の効果を測定する方法です。これは介入前のベースラインを元に介入後の効果を検討するものなので事例とは異なっていると思います。

さて今日もあと一問!

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第27回-社会専門116

問題116 民間の福祉, 介護サービス事業者による個人情報の扱いに関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 契約時に親族から「本人のことはなんでも教えてほしい」と要望があった場合, 利用者本人の同意が得られていないと, なんでも情報提供できるわけではないと伝える。
2 家族による高齢者虐待の疑いがあると市から情報の照会を受けた場合, 利用者本人に情報提供の可否を常に確認しなければならない。
3 利用者本人からケース記録の開示の請求があった場合, 開示を求める理由を尋ねて, その理由が判然としない場合はケース記録の開示は見合わせる。
4 事業者が扱う個人情報の第三者提供に関する説明と利用者からの同意を得る手続きは, 相談援助の最初ではなく, 信頼関係が構築されたのちに行う。
5 利用者の法定代理人から個人情報の開示請求があった場合, 開示請求は本人でなければできないので, 本人から請求してもらうように説明する。

二問連続ですが, 個人情報保護に関する問題ですね。これも問題をよく読めばなんとか正答できたかなあ。

選択肢1 正答。家族とはいえ, 本人の情報を伝える際には本人の同意が必要であることは言うまでもありません。そのためには契約時にそのことを伝えておくことが大事になってくると思います。

選択肢2 誤り。虐待については, 「本人又は第三者の生命, 身体, 財産その他の権利利益を害するおそれ」の例外規定に当てはまっていると思います。また通告義務の観点からも速やかに情報を伝える必要がありそうです。

選択肢3 誤り。明らかに本人の利益に反する結果になる場合には, 情報開示を拒否することは可能です。ただ, 「理由が判然としない」というのは非開示の理由にはなりません。特別の事業がないかぎり, 開示請求は当たり前の権利として存在すると考えるべきだと思います。

選択肢4 誤り。今後の信頼関係の構築のためにも契約の最初の段階でおこなうべき説明だと思います。

選択肢5 誤り。法定代理人等の第三者からの開示請求があった場合には, 本人の意思を確認したうえで開示することが原則となります。

さーて今日もがんばろうー!

 

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第27回-社会専門115

問題115 相談援助の記録に関する次の記述のうち, 適切なものを1つ選びなさい。
1 クライエントから要求があった場合には, 内容にかかわらず開示する。
2 記号や図は使用せずに文章で表現する。
3 自組織内の情報共有のため, プライバシー保護よりも閲覧のしやすさを優先した保管管理を行う。
4 開示のルールについて組織内外に表明をしておくことが必要である。
5 客観性を保つために, ケース担当者一人が記述したものを正式な記録として扱う必要がある。

記録と個人情報保護に関する問題ですね。これもよく出題されます。まあ常識的に解けそうな問題かなあ。

選択肢1 誤り。「内容に関わらず」とのはまあ誤りですね。個人情報保護法には, 1) 本人又は第三者の生命, 身体, 財産その他の権利利益を害するおそれ 2)当該個人情報取扱事業者の権利又は正当な利益を害するおそれ, などがあげられています。

選択肢2 誤り。エコマップジェノグラムなど, 記録において図示したほうが合理的なものはたくさんあります。

選択肢3 誤り。例えば「閲覧のしやすさ」という意味ではWeb上の置いてどこからでも見れるようにしたほうがいいかもしれません。しかし, その方法の場合セキュリティが非常に悪くなります。優先すべきは個人情報保護であることが明記されています。

選択肢4 正答。個人情報保護については, プライバシーポリシーとして明示してあることが望ましいとされています。近年はどこの病院にいってもこれらのポリシーは貼ってありますよね。

選択肢5 誤り。ちょっと意味がわかりにくい問題ですね。医療機関のカルテを見てみるとわかりますが, ありとあらゆる職種の記録が閉じてありますね。

今日はここまでー。まだまだ先は長い。。。

 

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