第27回-社会専門105

問題105 ソーシャルワークの援助関係に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルワーカーは, クライエントの権利を守るために, 権威的な関係の構築と保持に努めなければならない。
2 ソーシャルワーカーは, クライエントの反社会的な行動についても受容しなければならない。
3 ソーシャルワーカーは, 初回面接時ではなく, 具体的な援助が進んだ段階でラポールの形成を意識する。
4 ソーシャルワーカーは, クライエントの秘密を保持しなければならないので, 生活歴に関する情報はいかなる場合も他機関に提供できない。
5 援助関係においてクライエントを共感的に理解するために, ソーシャルワーカー自身の価値観の特徴を知ることは大切である。

これも比較的カンタンですね!倫理綱領やバイステックの7原則を参考にしていけば解けると思います。

選択肢1 誤り。権威的な関係とは, いわゆるパターナリズムのことでしょうか。ソーシャルワーカーとクライアントの関係はあくまで平等の関係だと思います。

選択肢2 誤り。これは微妙な設問です。クライアントの反社会的行動そのものを許容するのではなく, 反社会的行動に至るまでの本人の世界を受容するという感じでしょうか。

選択肢3 誤り。これも明らかに誤りですね。ラポールは初めて出会った時からすでにその構築が始まっています。

選択肢4 誤り。「いかなる場合でも」ということはありません。クライアントが同じことをいろんな支援者に話すことを苦痛に思う場合だってありますよね。

選択肢5 正答。自身の価値観の特徴を知ることを自己覚知といいます。ソーシャルワーカーの個人史が支援に影響を与えてしまうことは十分に考えられるため, 常に自己覚知が求められています。

今日もあと一問!

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第27回-社会専門104

問題104 事例を読んで, A相談支援員がとるべき支援として, 最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
N市の基幹相談支援センターのA相談支援員 (社会福祉士) は, 知的障害のあるBさん (50歳, 女性) の支援を1年前から担当している。母親 (78歳) が認知症のために指定介護老人福祉施設に入所することになったため, Bさんは一人暮らしとなった。これがきっかけで不安感が強くなり, 叔父に頻繁に電話をかけている。最近A相談支援員は, 市内にあるグループホームが新たに入居者を募集すると聞いたので, Bさんと叔父にこの情報を提供した。叔父は入居を勧めているが, Bさんは不安を感じている。
1 Bさんと叔父に, 自分たちで話し合って決定するように言う。
2 早くしないと入居の機会を逃すので, 叔父に申込みを促す。
3 Bさんのグループホーム見学を予約する。
4 Bさんが叔父に頼っているので, これ以上の介入はせずに様子を見守る。
5 Bさんの状況を再度アセスメントしてニーズを確認する。

事例問題らしい事例問題ですね。確実に問いておきたい。

選択肢1 誤り。これは無責任だなあ。。なんのために相談支援をするのかわかりませんね。

選択肢2 誤り。そもそも事例の状況で入居者募集を安易に情報提供すること自体がおかしそうです。

選択肢3 誤り。Bさんの不安を扱うという意味では, なくはないかなあと思ったりもしますが。。まあ普通に考えて選びにくいですね。

選択肢4 誤り。1の解説とおなじですー!

選択肢5 正答。母親というインフォーマルな社会資源が変わってしまった段階でBさんの状況を再アセスメントをしてニーズを確認するのは正しい支援だと思います。

さて次々ー!

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第27回-社会専門103

問題103 事例を読んで, L家庭支援専門相談員が活用するアセスメントツールとして, 最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Mさん (28歳) は, 2年前に離婚し, 実家とも絶縁状態となった。また, Mさんは, 長期の入院治療が必要となったことから, 娘 (4歳) を児童養護施設に入所させた。1年後, Mさんは退院し職場に復帰した。その後, 実家との関係も改善し, 同僚や同世代の近隣住民との付き合いも増えてきた。Mさんは娘を引き取りたいと, 数日前, L家庭支援専門相談員に相談に来た。L家庭支援専門相談員は, Mさんを支援するためには 離婚した夫, 近隣住民, 施設などの社会資源との関係を把握することが必要と考えた。
1 ジェノグラム
2 インターライ方式
3 エコマップ
4 ソシオグラム
5 PIE (Person-in-Environment)

これはアセスメントツールの用語問題です。よく考えられた面白い問題ですね。今までなんかひどい問題が続いていたので少し箸休めって感じでしょうか。

選択肢1 誤り。ジェノグラムは, 複数世代が盛り込まれた家族関係図のことです。家族間の関係や力動を図式化するためにわかりやすい手法です。地域住民や社会資源まで見るのにはあまり適していないと思います。

選択肢2 誤り。インターライ方式とは高齢者に対するアセスメント方式です。多職種による利用を前提に, 地域包括ケアを中心としたアセスメントツールです。

選択肢3 正答。社会資源を視覚化するという意味ではエコマップが最も適切ですね。エコマップは, ハルトマンによって開発された生態地図で, 社会資源や人間関係などを俯瞰してみるのに役立ちます。

選択肢4 誤り。ソシオグラムと言えば, モレノですね。これは集団の中の構成員の関係性などを定量的に測定するためのツールです。

選択肢5 誤り。これは知らなかった。このページを参考に。PIEは, ウォンドレイとカールズ作ったもので, このシステムでは, 社会的役割や, 環境的要因に着目したアセスメントツールみたいですね。

今日はここまでー。

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第25回-社会専門143

問題143 労働基準法に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 労働関係の当事者は, 労働基準法の基準を理由に現状の労働条件を引き下げることができる。
2 労働者とは, 職業の種類を問わず, 事業又は事務所に使用される者で, 賃金を支払われる者をいう。
3 労働することを条件として, 使用者が金銭を前貸しして, 後日, 賃金と相殺することが認められている。
4 都道府県労働局長は, 労働基準法の規定により労使双方又は一方から紛争解決援助を求められた場合, 必要な助言又は指導を行う。
5 使用者は, 労働契約の不履行について, 違約金を定めたり, 損害賠償を予定する契約を結ぶことができる。

さて, 新しい科目。この科目は4問なので一日一年分でなんとかしてみようと思います。
ちなみに結構誤解されがちですが, 次の更生保護と同一科目群扱いなのであまり0点に怯える必要はありません。

この科目は労働基準法に関する問題ですね。というか運営管理論とだだかぶりですねえ。

選択肢1 誤り。これは明らかに誤りです。例えば, 給料20万円の人を最低基準の給与まで引き下げれるわけないですよね。
一応, 第二条を抜粋します。
第一条 労働条件は, 労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから, 労働関係の当事者は, この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより, その向上を図るように努めなければならない

選択肢2 正答。第9条で, 「この法律で「労働者」とは, 職業の種類を問わず, 事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で, 賃金を支払われる者をいう。 」と定義しています。正社員でも、アルバイトでも労働者と考えることができます。

選択肢3 誤り。第17条の「前借金相殺の禁止」で「使用者は, 前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。」 と規定されています。これは, 簡単にいうと, お金を貸してやるから, 「働いて返しなさい」というような型式の雇用を禁止しているということです。いわゆるお礼奉公というやつとかもこれに当たるのかなあ。

選択肢4 誤り。これはどうでもいい問題ですね。紛争解決援助は労働基準法ではなく, 男女雇用機会均等法や, 育児介護休業法などに規定されています。

選択肢5 誤り。第16条 「賠償予定の禁止」で「使用者は, 労働契約の不履行について違約金を定め, 又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。」と規定されています。

さて、つぎつぎいきましょうー・

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