第26回-社会専門139

問題139 Jちゃん (3歳) は言語発達の遅れが見られたため, 母親Kさんが医療機関を受診させたところ, 児童発達支援センターの利用を勧められた。Kさんが住んでいるV町はW県にあり, 福祉事務所は設置していない。また, Kさんは, 当分は仕事をせずにJちゃんのためにできるだけのことをしたいと考えている。次のうち, Kさんが児童発達支援センターを利用する際の相談先として, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 V町の町役場
2 V町の教育委員会
3 W県の児童相談所
4 W県の福祉事務所
5 W県の保健所

これは結構悩ましい問題です。解けた人は少なかったんじゃないかなあ。。まとめて解説します。

児童福祉法改正において, 児童福祉サービスは大きく通所支援入所支援に分類され, 障害種別に関わらないサービスに再編されています。また, 入所は都道府県, 通所は市町村が役割を担っています。事例は通所に関するものなので、この時点で, 3,4,5は消えますね。
また, 教育委員会は, 福祉施設の利用には関与していないので2も消えます。そして結果的には1しか残りません。なんだか町役場っていう言い方が胡散臭く聞こえますが。。

ちなみに、障害児が通所する施設としては, 児童発達支援がありますが, その中でも, 児童発達支援センターは, 通所支援のほか, 身近な地域の障害児支援の拠点として, 関係機関等と連携を図りながら重層的な支援を提供するとともに, 児童発達支援事業との支援ネットワークを形成するなど, 地域支援体制を強化を持っています。この事例では, 専ら通所利用の障害児に対する支援を行う身近な療育の場として位置づけられる児童発達支援も利用可能だと思います。

ふむ。今日は四問やってこの科目終わらせちゃおっと。

カテゴリー: 第26回社会専門科目, 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 | コメントする

第26回-社会専門138

問題138 我が国の児童福祉の歴史に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 高木憲次は, 愛知県北西部から岐阜県下にかけて大きな被害をもたらした濃尾大震災の孤児を救済するために, 光明学校を設立した。
2 留岡幸助は, 少年教護法の制定後, 非行少年の教護事業を目的とした家庭学校を東京巣鶴に設立した。
3 石井亮一は, アメリカの発達保障の理論を持ち帰り, 近江学園を設立した。
4 山室軍平は, イギリスのバーナード (Barnardo,T.) が建てたビレッジ・ホームを模した小舎制のキングスレー館を設立した。
5 野口幽香は, 貧困家庭の子ども等, 不幸な境遇にある子女に対して幼児教育を行うために, 二葉幼稚園を設立した。

単純な人名問題ですね。これは覚えていれば解ける問題なのでしっかり復習しておきましょう。でもこれなんで社会福祉原論で出さないんだろう。。

選択肢1 誤り。選択肢は知的障害者の施設, 滝乃川学園を創設した石井亮一の説明だと思います。高木憲次は, 身体障害者の社会復帰に関心をもち,昭和17年に日本最初の肢体不自由児の療育施設である整肢療護園で有名です。

選択肢2 誤り。留岡幸助は非行少年の更生施設として北海道家庭学校を設立しました。選択肢は年号も微妙に異なっていますね。

選択肢3 誤り。近江学園といえば, 糸賀一雄ですね。これはかなり有名なのでサービス問題だと思います。知的障害のある子どもたちの福祉と教育に一生を捧げた糸賀一雄は, 「社会福祉の父」とも呼ばれています。

選択肢4 誤り。キングスレー館といえば, 片山潜です。またバーナードの活動は石井十次の岡山孤児院の活動に影響を与えています。山室軍平は, 日本救世軍の設立に尽力した人物で, 廃娼運動や, 結核療養所の設立などで有名です。

選択肢5 正答。野口幽香は, 道端で地面に字を書いて遊んでいる貧困過程の子供と, 裕福な付属幼稚園の園児との間に落差を感じ, 貧しい子供たちにも保育をと考えるようになり, 森島美根とともに二葉幼稚園の設立に尽力しました。

さて今日はここまでー。

カテゴリー: 第26回社会専門科目, 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 | コメントする

第26回-社会専門137

問題137 事例を読んで, 市役所の相談担当者の対応に関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Hさんは夫の暴力が激しかったので別居して, 現在1歳になる子どもと一緒に, 年金で生活している自分の父親の住む実家に身を寄せている。3か月を経過し, ようやく夫の付きまといがなくなってきた。Hさんは, 今後夫とは離婚して母と子で自立して一緒に暮らしていきたいと希望している。そのための準備として, 市役所に相談のために来所した。

1 夫のDVから身を守るため, 婦人保護施設への入所を勧める。
2 子どもを乳児院に入所させて, 働き始めることを勧める。
3 母子休養ホームを活用して, 母と子の生活自立のトレーニングをすることを勧める。
4 保育所に子どもを入所させて, 働き始めることを勧める。
5 実家から出て,新しい暮らしを始めることを勧める。

DVに関する事例問題です。この科目は難しい事例問題と簡単な事例問題が混在していますね。手堅く解いておきたいところです。

選択肢1 誤り。 婦人保護施設は、都道府県により設置される要保護女子を収容保護するための施設です。施設では, 入所者の生活指導や職業訓練の自立支援が行われており, , DV から逃れる女性のうけ皿としても機能しています。事例を読む限りは, 夫のつきまといはなくなっており, 「自立」というHさんのニーズからも利用する社会資源としてはあまりふさわしくないと思います。

選択肢2 誤り。乳児院は, なんらかの理由で十分な養育を受けることのできない乳児を入院させてこれを養育し, あわせて退院した者について相談その他の援助を行うことを目的とする児童福祉施設です。事例では, 養育できないという状況でもないので選びにくいですねえ。

選択肢3 誤り。母子休養ホームは, 母子家庭に余暇を楽しんでもらうための宿泊施設であり。生活自立のトレーニングの場所ではありません。

選択肢4 正答。ちょっと冷たく思えますが, 選択肢の中ではこれが一番現実的かなあと思います。

選択肢5 誤り。これを選んだ人も多そうです。ただ, 実際母子だけで暮らすメリットとデメリットを十分に考える必要があります。事例では「自立の準備」のための相談なので, 即「実家から出て新しい暮らし」をすすめるのが専門的判断とは思えませんねー。

さて、今日はあと一問!

カテゴリー: 第26回社会専門科目, 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 | コメントする

第26回-社会専門130

問題130 右片麻痺の高齢者に対する介護の方法に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 利用者が浴槽へ入る際, 右足から入れるようにする。
2 上着は, 右手から脱いでもらう。
3 杖歩行の際は, 左後方から支える。
4 食事介助は, 右口角から食べ物を入れる。
5 端座位から車いすへの移乗の際, 車いすは左側に置く。

こういう介護系の問題も出題されるんですねえ。知識がないと結構難しいと思いますが, じっくり考えれば少しは選択肢は減らせそうです。
片麻痺とは, 左右一方の半身の運動機能が麻痺し, 上手く動かなくなったり, しびれたりする運動障害の1つで, 脳卒中の後遺症として現れることが多いです。

選択肢1 誤り。入浴介助をする場合には介助者は外に居ます。なのでそちら側は介護者が支えることができます。一方入浴した側にはクライアント自身ふんばりの聞く左足が湯船の中にあったほうがいいと思います。

選択肢2 誤り。一般に麻痺がある人の着脱介助は「脱健着患」が原則であると言われています。これは, 服を着るときは, 患側(動かない方)からで, 脱ぐときは健側(動く方)から行うという意味です。動かない方の体は可動域が低いのがその根拠です。自分で右手を固定してみると実感しやすいかもしれませんね。

選択肢3 誤り。右手が麻痺をしているので, 杖を持つのは必然的に左手です。この杖はある程度自分でコントロールできるため, コントロールできない右側から支えることが必要です。

選択肢4 誤り。これは明らかに誤りですね。片麻痺で右側が動きにくいため, 動かしやすい左口角から介助するのが原則だと思います。

選択肢5 正答。端座位は, 「たんざい」と呼びます。ベッドの端に腰をかけ, 足を下ろした体位のことですね。この状態から車いすに移乗することを考えると, 体の動く左側に置いたほうが患者さん自身の協力が得られやすいと思います。

さて次ー!

カテゴリー: 第26回社会専門科目, 高齢者に対する支援と介護保険制度 | コメントする